喪中は神社にお参りしてはいけない?期間は?お寺はどうなの?

冠婚葬祭

喪中には神社に行ってはいけないとか、
神社の鳥居をくぐってはいけないとか、
よく聞きますよね。

これってどこまで本当なのでしょうか?

喪中は長い人生でもそう何度もあることではないので、
正しく理解している人は意外と少ないものです。

鳥居をくぐらずに脇から入ればいいの?
ダメだとしたら期間はいつまでダメなの?
お寺など仏閣はどうなの?

この記事では、こんな疑問についてお答えします。

神様がおわします神社への参拝ですから、
知らずに不敬な行いをしてしまわないように、
しっかりと確認しておきましょう。

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喪中は神社にお参りしてはいけないの?

まずそもそも、本当に喪中に神社にお参りしてはダメなのでしょうか?

結論から言って、その通りです。
「喪中はお参りしてはいけない」というと厳密には違いますが、
親族に不幸があったときには、原則としてしばらくの間は、
神社に足を踏み入れてはならないのです。

参拝だけでなく、お宮参り、七五三参り、合格祈願、厄除けなど、
やむを得ない事情がある場合を除き、全て慎みます。

なぜ喪中には神社に立ち入ってはいけないのでしょうか?
その理由は、神道独特の死の捉え方からきています。

神道では、死を「穢れ」(けがれ)として捉え、忌み嫌います。
死が汚れているということではなく、穢れは「気枯れ」とも書き、
「死 = 気が枯れた状態」であると捉えるのです。

また故人のみでなく、その死によって悲しみに暮れる親族も、
暗く沈んで気が枯れている、すなわち穢れている状態と捉えます。

したがって、その状態で神様の領域である神社に立ち入ることは、
神域に穢れを持ち込むこととされるため、禁じられているわけです。

○「鳥居をくぐってはいけない」の意味は?

鳥居をくぐってはいけないともよく言いますが、
これも神社の境内に入ってはいけないということを言っています。

これを誤解して、鳥居をくぐらずに脇や裏から神社に入ればいいと
勘違いしている方がいますが、これは決してやってはいけません。

神域である神社の境内に穢れを持ち込まないことが趣旨ですから、
脇や裏から入ればOKというのは、明らかなる間違いです。

神様の領域への出入りを許されているのが鳥居ですので、
体が不自由など特段の事情がないかぎりは、喪中であろうとなかろうと、
鳥居をくぐらずに神社に入る行為は神様に失礼であると心得ましょう。

喪中で神社に行ってはいけない期間は?

神社への出入りを慎むといっても、いつまで慎めばいいのでしょう?

先ほど「喪中はお参りしてはいけない」というのは、
厳密には違うと言いましたが、どこが違うのかというと、
それは「喪中は」という期間の部分です。

正しくは「忌中はお参りしてはいけない」なのです。
「喪中」と「忌中」は、同じ「喪中」として一括りに解釈される
ことも多いですが、意味や期間は明確に違います。

○神社への立ち入りが禁止されるのは具体的にいつまで?

神社本庁によれば、一周忌までを「服」の期間、
五十日祭までを「忌」の期間とするのが一般的であるとしています。

「服」とは、一般的に「喪中」と言われているもののことであり、
そして「忌」は「忌中」を指します。

すなわち「喪中」は一周忌まで、
「忌中」は50日祭まで(仏式では49日法要まで)とするのが、
一般的な期間ということです。

「忌中」はいろいろと行動を慎むべきとされる期間ですが、
「喪中」は決まりごととしての行動の制限はほぼありません。

したがって、神社へのお参りを遠慮し、慎まねばならないのは、
「忌中」の期間である50日祭までということです。

逆に言えば、喪中でも「忌明け」すなわち50日祭さえ過ぎれば、
神社への参拝や神事、慶事などへの参加も差し支えない
ということです。

○忌中にどうしても神社への立ち入らなければならない時は?

もし、忌中にやむを得ず禁止されている事項をせざるを得ない場合は、
どうしたらいいのでしょう?

そんな時には、神社に相談して「忌明けのお祓い」を受ければ大丈夫です。
このお祓いを受ける場合には、鳥居の中に入らずに外で受けましょう。

お祓いを受けた後は、忌中であっても忌明け後と同様に、
神社への参拝や神事、慶事などへの参加も差し支えありません。

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喪中に神社がダメならお寺はどうなの?

忌中は神社に入ってはいけないということは、
同じように神聖な場所である、お寺も当然ダメなのでしょうか?

一般的には神社もお寺も混同している方が多いので、
神社同様にお寺への参拝も慎まねばならないと思いがちですが、
しかし、それはよくある誤解です。

お寺など仏閣については、喪中でも忌中でも関係なく、
いつでも参拝して大丈夫なのです。

実際にお寺ではお葬式や初七日法要、49日法要なども行いますし、
忌中や喪中にお参りすることは、むしろ良いことされています。

神社とはまったく逆と言えるほど違いますが、
この違いは、神道と仏教の死生観の違いから生まれています。
仏教では、死を「穢れ」とは捉えないのです。

ですから、亡くなられた親類の方に祈りを捧げたいときは、
お寺に参拝して手を合わせるようにしましょう。

神社がダメだからお寺に行くというのは無節操のように感じますが、
昔から「神様仏様・・・」と言うように、日本は神仏習合という
独特な信仰体系がありますので、どちらに参拝してもいいのです。

まとめ

喪中の神社参拝について書いてきましたが、
お役に立ちましたでしょうか?簡単にまとめてみます。

50日祭や49日法要を終えて忌が明けるまでは、
原則として神社に立ち入ってはなりません。

鳥居の脇や裏から入ればいいというのは誤解ですので、
決してやらないようにしましょう。

もし忌中にやむを得ない理由で神社に立ち入る場合は、
「忌明けのお祓い」を受ければ可能です。

神社とは異なり、お寺など仏閣への立ち入りや参拝は、
忌中でも喪中でも、いつでも行って大丈夫です。

ちなみに、この記事はあくまで一般論です。

一般論は、世間の多数の方の常識ということも言えますが、
お住まいの地域にそれと異なる独特な習わしや習慣がある場合には、
それを尊重し、地域のしきたりに倣って行動することをオススメします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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